近代和風建築の貴重な文化財(古渓荘)

近代和風建築の貴重な文化財(古渓荘)旧富士川町にある近代和風建築の優れた建物で
国の重要文化財になっている古けい荘。
(※けいは難しい漢字なので出せません。看板を参照)
その庭園が昨日・今日と開放され、
今日夕方滑り込みセーフで見学してきました。
明治時代の宮内大臣の別荘で今は講談社(野間財団)が所有。
だから特別なことがないと一般人は見ることができません。
古けい荘がどれだけ価値がある建物かというと、
一昨年前の四月に建築関係者を対象にセミナーを開いている
リビングデザインセンターOZONEが見学会を開催したところ、
50人以上が全国各地から集まったほど。
見学会の参加費が5000円で、それにみんな新幹線代や
人によっては宿泊費まで払ってきているですよ。
それだけ建築関係者にとっては見たくてたまらないものです。


実はこの時私も参加しました。
その時は激しい雨の天候だったことと、建物の内部を見るのに
時間が目いっぱいかかってしまいお庭までは見られませんでした。
建物の中は迷子になりそうなくらい広くて、
ため息ができるほど素晴らしいものばかり。
トイレだけでも10箇所以上、中には漆塗りの便器もありました。
デザインの参考にといっぱい写真を撮ってきたのですが、
後日誤ってデーターを消してしまった悲しい思い出があります。

近代和風建築の貴重な文化財(古渓荘)
近代和風建築の貴重な文化財(古渓荘)
近代和風建築の貴重な文化財(古渓荘)
八角堂です。
外は和洋中ミックスしたような印象的なつくり。
丸窓が特徴的ですね。
中は洋風で、とてもゴージャスな空間です。
壁紙やガラスなどは輸入品が使われています。
中央に応接室があり、それを取り巻くように四つの部屋があります。
右の写真はそのうちの一室の書斎を窓からのぞいて撮影。







広大な敷地の中にはミカン畑などの農園があります。
ここで採れた農産物は旧国道一号線沿いの野間農園の販売所で売ってます。
これも講談社の収益に加えられているのでしょうか?
近代和風建築の貴重な文化財(古渓荘)

日本庭園です。滝もありました。
近代和風建築の貴重な文化財(古渓荘)




建物自体が和と洋のミックスした作りですが、和風部分でも使っている材料や技術は
従来の伝統的な建築にとらわれず、当時の最高の素材、技術を結集しています。
例えば写真は畳百帖の大広間ですが、この部屋の障子一枚は
巾が一間(約180センチ)の超ビックサイズ。
そんな大きな障子がうまく動くように上吊のレール方式が採用されています。
ちなみに、この広場の前方左右にある一段高い上段の間
(写真では弥勒菩薩の置いてあるところ)は
畳六畳分の広さですが、なんとそれが一枚の畳で作られています。

近代和風建築の貴重な文化財(古渓荘)


余談ですが、この古渓荘の畳の修理をしている畳屋さんが
このすぐ近く旧国道一号線の富士川橋のたもとにある斉藤畳店。
斉藤さんとは仕事でお付き合いがあり、先日も我が家の居間の畳を
表替えしてもらいました。
ちょっと代わった畳表にしたのでまた後日ご紹介しますね。







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2008年11月24日 Posted byふーみん at 23:36 │Comments(0)建物探訪

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