今回宿泊した宿の周辺は京都の中心部で
長い歴史を持つ老舗や旅館などが多くあり、
ビルの間にまだ京都らしい建物が多く残っているところです。
学生時代にその近辺はよく通っていたのですが、
当時は建物にも、京の老舗の
○○にも興味もなくただ通りすぎていました。
そして卒業してから観光に行き、
老舗の
○○を食べたい、買いたいと店を訪ねてみれば
「エッここだったんだ」とよく前を通っていた店と知ってビックリすることも・・・
老舗といっても大きな看板もショーウインドーもないところも多く
何屋さんか分からない店も多いのです。
この写真の右側に映っているのは
そばボーロで有名な老舗蕎麦屋「河道屋」の晦日庵です。
ここのそばも卒業してから食べに来ました。
前回京都を訪ねたのは6年半前で
当時はまだ建築関係の仕事をしていなかったので、
今回は歩いていて目に入ってくる風景がとても刺激的。
夜充電しておいたカメラの電池が半日でなくなってしまうほど
写真を撮りまくりました。
分譲マンションのエントランスも周辺の景観にあわせてます
一度泊ってみたい憧れの旅館 俵屋さんも外観をしっかり撮影。
ホテル王ヒルトンに「俵屋にホテルの原型を見た」と言わしめた宿
その究極のおもてなしも体験してみたいのですが、
近代和風建築の巨匠・吉村順三氏設計の建物
京の美意識を凝縮した部屋のしつらえが
インテリアに携わるものとして興味津々なのです。
俵屋外塀の拡大アップ写真
手の込んだ仕事をしています。
建築の仕事するようになって
こういう細かいところが妙に気になってしまいます。
そして写真を撮ったりするだけでなく、
つい触ったり(←職業病)してしまう癖が出てきました。
裏口から出入りする俵屋さんの従業員の方に
かなり怪しい目で見られていた私です。
そして俵屋さんの向かい側には同じく京の三宿と呼ばれる老舗旅館柊屋さんがあります。
柊屋さんの屋根がちょっと変わった形している(赤で囲った部分)ので
どんな風に作っているのだろうといろんな角度から撮影してみたり
柊屋の従業員寮のレトロなポストに心引かれたり・・・
こんな風に撮影しているから
電池すぐなくなってしまうのですね。
このようにThis is JAPAN的な建物も多いのですが
文明開化後に建てられたレンガ造りの建物もこのあたりは数多く残っています。
中京郵便局です↓
京都府京都文化博物館別館(旧日本銀行京都支店)↓
東京駅とどこか似ていると思ったあなたは鋭いです
同じ人が設計しました。辰野金吾という日本で初めてお雇い外国人から建築教育受けた人です。
インテリアコーディネーター試験の問題集でよく名前をお見かけしたエライ人です。
日本生命保険京都三条ビル↓
今まで紹介したような文化財的建物以外にもこのあたりを歩いていると
伝統的な町家建築とレトロなレンガ造りの建物のコラボが見られます
本来ならミスマッチなものでも京都の長い歴史の中でうまく熟成されて
ノスタルジックないい味出していますね。
そして私がしばらくご無沙汰していた間に
京都はまた一段と面白く進化しています。
最近の和ブームや町家ブームで古い建物を改装したレストランや雑貨店も増えたし、
今風の感覚のおしゃれな和小物を販売するみやげ物屋も増えました。
今風の感覚でてぬぐい販売している店
中でも最も華麗に変化を遂げたのは「よーじや」でしょう。
私が学生の時はよーじやの油とり紙はそんなに有名な京の土産物でもなく
祇園の近くにさびれた感じの店が一店舗あっただけでしたが、
今では市内各地に支店も展開し
ボディーショップみたいなおしゃれビューディーショップになってます。
よーじやカフェまであってビックリしました。
おまけ今回の旅のお供にした本です。
文化財的建築物から個人のお宅まで建築的に面白い建物を
網羅している本です。
私は図書館から借りていったのでちょと古くて変わっていた部分もあったけど役に立ちました。