納まり
一つ前の記事「職業病」でコメントくださったウタトマさんは整理収納アドバイザー仲間であり
彼女もインテリアコーディネーターでもあります。
気になる建物やインテリアをみつけると思わず触ったり覗き込むという
私の癖に「分かるわかる」と言ってくれた彼女も
ディスプレイされている商品よりその陳列されている棚の納まりが気になってしまうそうです。
この「納まり」というのは、端とか継ぎ目とか細部の処理のことで
建築の世界ではとても重視されています。
今までお付き合いした現場監督や職人さんもいかにきれいに納めるかに気をつかっていました。
ところがこれは世界共通ではないようなのです。
二年前にインテリアの勉強を兼ねて旅した北欧諸国では
この納まりに対してはびっくりするぐらい大胆。
全体として心地よい素敵な空間ができていれば細かいところは気にしてないみたい。
たとえばこんなホテルの部屋も

天井の電気配線は出ています(いくらリフォームといえども日本なら天井に埋め込みます)

世界的に有名な建築家・デザイナーのアアルトの自宅&アトリエは
コンパクトで機能的でとても心地よい空間なのですが



ドアの入口の枠もビス丸見え(写真の黒い点がそう)。
日本ならビスの頭を見えなくする処理をするかもっと目立たないビスで打ちます。

巾木(床と壁の境目につける木)のつなぎ目も非常におおざっぱです

この大らかさに驚いて写真を撮りまくっていたら
「壁の隅で何とっているの?」と同じツアーの参加者から不思議がられました。
ちなみにこのツアーは北欧デザインを学ぶと銘打たれたツアーで
ウエブデザイナーやカメラマン、家具職人、ディスプレイ関係者などが参加してましたが
デザインのプロといってもジャンルが違うと関心はそれぞれなんです。
さて、帰国してその当時一緒に仕事をしてきた現場監督や職人さんたちに
この話をしたら日本ではそんなの通じないと一笑されてしまいました。
デザインは細部(ディテイル)に宿るのも事実です。
日本人の器用さは世界に類をみません。
アメリカホームステイ中に子供に折り紙を教えたことありますが
みんな紙の端と端を合わせることができないのです。
細部にこだわる日本の美意識や仕事人の心意気は
素晴らしいと思います。
でも余りにも細かいところばかりにこだわり過ぎてもっとも大切な何かが
おいていかれているのでは…と思うことも時々あるのも事実。
お客さんがこんなデザインにこしたいと言ってますと現場に伝えても
納まりが悪そうなデザインでは
「そんなみっともないことできるか」と
受け付けてもらえない。
それが雨漏りの恐れがあるとか重大な欠陥につながる場合に
できないと言うのはわかるけど、見た目の問題で、
しかもそれを当の客は気にしていないのだから…。
みっともないとは誰に対してなんだろう?
誰のために家づくりをしているのだろう?
そんな場面にも遭遇してきた私にとって
北欧の洗礼されたデザインで心地よい空間の素晴らしさと
その一方で納まりに対しては非常に大らかな様子は新鮮に映ったのでした。
そして偉大な建築家の家が公開されているだけでなく
中で自由に当時のままの書斎の机やソファーに座ったりできるのも
日本ではこういうことはないよなーと感動したのでした。
彼女もインテリアコーディネーターでもあります。
気になる建物やインテリアをみつけると思わず触ったり覗き込むという
私の癖に「分かるわかる」と言ってくれた彼女も
ディスプレイされている商品よりその陳列されている棚の納まりが気になってしまうそうです。
この「納まり」というのは、端とか継ぎ目とか細部の処理のことで
建築の世界ではとても重視されています。
今までお付き合いした現場監督や職人さんもいかにきれいに納めるかに気をつかっていました。
ところがこれは世界共通ではないようなのです。
二年前にインテリアの勉強を兼ねて旅した北欧諸国では
この納まりに対してはびっくりするぐらい大胆。
全体として心地よい素敵な空間ができていれば細かいところは気にしてないみたい。
たとえばこんなホテルの部屋も

天井の電気配線は出ています(いくらリフォームといえども日本なら天井に埋め込みます)

世界的に有名な建築家・デザイナーのアアルトの自宅&アトリエは
コンパクトで機能的でとても心地よい空間なのですが



ドアの入口の枠もビス丸見え(写真の黒い点がそう)。
日本ならビスの頭を見えなくする処理をするかもっと目立たないビスで打ちます。

巾木(床と壁の境目につける木)のつなぎ目も非常におおざっぱです

この大らかさに驚いて写真を撮りまくっていたら
「壁の隅で何とっているの?」と同じツアーの参加者から不思議がられました。
ちなみにこのツアーは北欧デザインを学ぶと銘打たれたツアーで
ウエブデザイナーやカメラマン、家具職人、ディスプレイ関係者などが参加してましたが
デザインのプロといってもジャンルが違うと関心はそれぞれなんです。
さて、帰国してその当時一緒に仕事をしてきた現場監督や職人さんたちに
この話をしたら日本ではそんなの通じないと一笑されてしまいました。
デザインは細部(ディテイル)に宿るのも事実です。
日本人の器用さは世界に類をみません。
アメリカホームステイ中に子供に折り紙を教えたことありますが
みんな紙の端と端を合わせることができないのです。
細部にこだわる日本の美意識や仕事人の心意気は
素晴らしいと思います。
でも余りにも細かいところばかりにこだわり過ぎてもっとも大切な何かが
おいていかれているのでは…と思うことも時々あるのも事実。
お客さんがこんなデザインにこしたいと言ってますと現場に伝えても
納まりが悪そうなデザインでは
「そんなみっともないことできるか」と
受け付けてもらえない。
それが雨漏りの恐れがあるとか重大な欠陥につながる場合に
できないと言うのはわかるけど、見た目の問題で、
しかもそれを当の客は気にしていないのだから…。
みっともないとは誰に対してなんだろう?
誰のために家づくりをしているのだろう?
そんな場面にも遭遇してきた私にとって
北欧の洗礼されたデザインで心地よい空間の素晴らしさと
その一方で納まりに対しては非常に大らかな様子は新鮮に映ったのでした。
そして偉大な建築家の家が公開されているだけでなく
中で自由に当時のままの書斎の机やソファーに座ったりできるのも
日本ではこういうことはないよなーと感動したのでした。

2009年05月21日 Posted byふーみん at 21:53 │Comments(3)
この記事へのコメント
オーディオの世界も似ています。
日本メーカーはスペック、外観重視。
外国メーカーは音質重視。スペックは大したことないけれど実際に聴いた雰囲気がすごくいい。
僕は外国メーカーが好きです。
日本メーカーはスペック、外観重視。
外国メーカーは音質重視。スペックは大したことないけれど実際に聴いた雰囲気がすごくいい。
僕は外国メーカーが好きです。
Posted by 工房ike at 2009年05月21日 22:15
工房ikeさんへ
そうなんですか。
ところでikeさんは家具の納まりに
対するこだわりはどうなんでしょう?
そうなんですか。
ところでikeさんは家具の納まりに
対するこだわりはどうなんでしょう?
Posted by ふーみん
at 2009年05月22日 06:45

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