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御殿場東山・旧岸邸
先日の日曜、小山町で火書かれた富士山のハイキングイベントに参加して
その帰りに御殿場に寄り道してきました。

この写真を見たら「とらやカフェ行ったのね」と思う方がいるかもしれませんが、
建物好きの私のお目当ては同じ敷地にある岸邸の方です。

↑アプローチから正面玄関

↑中庭から建物を撮影
元・内閣総理大臣で昭和を代表する政治家・岸信介が晩年を過ごした家です。
今は御殿場市に寄贈され、一般公開されています。

↑書斎です、机の前の写真は岸信介氏
岸氏は現・安倍首相の祖父す。だから私は岸邸を安倍さんのおじいさんちと呼んでいます。
設計は近代数寄屋建築の祖と言われる吉田五十八氏、吉田氏の晩年の作品。
一部鉄筋コンクリート造だし、壁に柱を出さない大壁工法が使われていおり、
何よりスケールがでかいので普通の和風建築ではありません。
数寄屋の伝統をふまえたすっきりとしたモダンな建物です。

↑和室、欄間をふきぬけにすることで室内をすっきり見せています。

↑食堂です。庭の景色を楽しむために大きく切り取られた開口部が圧巻です。
障子、ガラス戸、網戸、雨戸がすべて壁に入ってしまいます。

岸邸は御殿場市に寄贈されたばかりのころ一度見に来たことがあります。
当時は建設会社に勤務していたので、こういう部分(建築用語的にいうと「おさまり」)に関して
こんなところの写真をたくさん撮りまくったのを覚えています。


↑居間の照明器具は吉田五十八氏によるデザインです。

今のソファーも食堂の椅子も座ってOK
それらに座って庭を眺めていると大物政治家になった気分が味わえます(笑)
政治家気分はともかく、この日はに訪ねたので私のほか人もおらず
のんびりくつろぐことができました。
ちなみに今、岸低のその指定管理者になっているのが御殿場市内に工場を持つ羊羹で有名な「とらや」
だから、岸邸の敷地内に「とらやカフェ」があるわけ。

この日この時間広い岸邸は私のほぼ貸切状態でしたが、
とらやカフェは営業終了一時間前にもかかわらず混んでました。
今はカフェを目当てに来る人の方が多いようですが、ぜひ隣の岸邸にもよってもらいたいです。
入るのに300円かかるけど、貴重な建物だし、落ち着けるからおすすめです。
詳しくはこちらの岸邸のサイトご覧ください
2014年07月03日 Posted by ふーみん at 16:52 │Comments(0) │建物探訪
お気に入りの街~旧蒲原宿
私は建築物を見るのが趣味で、さらに歴史好き
というわけで歴史的な建物をみるのは特に大好きです。
私の住んでいる富士市から西に車を走らせ、となりの静岡市に入ってすぐのところに
東海道五十三次の宿場町の旧蒲原宿だった街並みがあります。
JR東海道線の新蒲原の駅から歩いて行ける場所で
国道一号線から一本北側に入っているため昔の趣を漂わせたまま残っています。
このあたりは旧東海道の宿場町が随所にあるのですが、
そこが交通量の多い道路になってしまうと時代とともに移り変わってしまい、
旧蒲原宿のようなケースは珍しいと言われています。
市の保管になって内部が一般公開されている建物もいくつかありますが
今でも住宅や店舗として使われている建物が多くあります。
昔の旅籠が今はお休みところになっています

昔、本陣(大名が宿泊した宿)だった建物、今でも住んでいらっしゃいます。

なまこ壁が趣ある建物

そして私の一番お気に入りの建物・旧五十嵐歯科医院

大正期以前に町屋建築として建てられ、その後歯科医院を営業するために洋風に改築された建物。
和と洋のノスタルジックが満載なスポットで、今は市の所有となり地元NPOの管理で公開され
中でお茶もできたり、いろんなイベントが開かれたりしています。
毎年桜の時期はいろんな時代のひな人形を飾っています。
ちなみにこの旧蒲原宿の裏側にある御殿山(山頂まで階段があって10分ちょっとで登れる小山)
の中腹に約600本という桜が植えられている花見スポットです。
私は毎年花見に来ては建物もみて旧蒲原宿の散策を楽しんでいます。
(桜以外の時期も大好きだからちょくちょく来ています、遠方から来た友人知人が私と同じ建物好きなら
必ず案内するスポットです)
玄関入るとこんな感じ。外の洋館のたたずまいとギャップがありますが一階は和風。

豪華なふすまや欄間がある部屋がたくさんあります

歯医者さんは2階で営んでいたそうです。昔の診察台も展示されています。

この2階のサンルームがこの建物の中で一番お気に入りの場所です。
昔の洋館の雰囲気たっぷりで部屋の感じも好きなのですが
日差しがサンサンと降り注いで明るくて気持ちいいのもGOOD!私は解放感のある空間が好き。

ぜひ、みなさんも近くまで来る機会があったら一度行ってみてくださいね。
でもあまり混雑するようになるのも困るけど…
だって五十嵐医院のサンルームでしばらくボーっと過ごすのが私のお気に入りの過ごし方なんです。
【旧五十嵐歯科医院】
開館時間 五千9時半から午後4時半(11月から2月は午後4時まで)
入館料 無料
休館日月曜日、祝日の場合は翌平日、年末年始
所在地静岡市清水区蒲原3-23-3
2014年04月10日 Posted by ふーみん at 17:54 │Comments(0) │建物探訪
博多町家でステキな出会い
私はもともと古い建物を観て歩くのが趣味なのですが
昨年からルームスタイリストの講座の講師を務めるため全国各地への出張が増え、
そのついでに各地の建物めぐりができる機会も増えました。
先月末出張した博多でも講座の翌日に築100年以上の町家住宅を見学してきました。
立石ガクブチ店さんの店舗兼住居として今も現役で使われている建物です。
この部分は昔の作業場です

昔のままの土間と戸棚
戸棚の中にはレトロなオモチャなどが展示されてました

額縁を作る道具や古いレジスターが置いてあったり、
面白いものがたくさんあったのですが
一番面白かったのは店主ご夫妻のお話でした。
写真はご主人と一緒に中庭をバックに撮影したショット

立石さんたちは博多の歴史や文化を多くの人たちに知ってもらいたいと
希望者に町家を一般公開しています。
私はこのお店のことは春の博多観光キャンペーン冊子で知ったのですが
キャンペーン期間に関係なく、もう何年も希望者があればいつでも見学を受け入れているそうです。
しかも当日予約もOKで…。
実際私も「今から行っていいですか」と当日に電話して訪ねていきました。
しかも、午前11時すぎとというお昼時に伺ったので長居をしたら失礼しかなと思ったのですが
私の時間さえよければと、町家のことだけでなく博多の町の歴史をいろいろお話してくださいました。
鎌倉時代の元寇ではお店のある辺りが日本の本陣で
先人たちが敵からの襲撃を防いだ最前線の地であったこと
その後、博多は大陸との貿易の玄関口として栄えたことなどを伺っていると
長年世界と日本をつなぐ重要拠点であった博多に
立石さんご夫妻が誇りを持っていることがヒシヒシと伝わってきました。
立石さんは博多の町をまるごと「博物館」にしたいとハカタ・リバイバル・プランと銘打って、
町家の公開のほかに仲間たちといろんな活動をしているそうです。
その一つが街中の電柱にその地にゆかりのある歴史を記載した看板を取り付ける活動です
企業からの支援も受けて着実に数が増えているそうです。
こうした電柱を増やすことで町をまるごと「博物館」になり
住民みんなが学芸員として訪れた人たちに歴史を語れるようにという願いがこめられています。

私も地元静岡県や富士市を愛していますので立石さんの想いには共感しました。
私は自称・静岡県と富士市の観光大使をやっています(勝手に拝命しています)
だから出張に行くときにはその地での講座開催に協力してくだった人に静岡や富士の名物を土産を配って郷土PRにつとめています。
ちなみに、今回の博多出張でも干しサクラエビや富士宮焼きそばせんべいなどを持っていきましたよ。
住民の中に自分がこの地の「学芸員」や「観光大使」であるという気持ちの人が多ければ
多くいるほど、その町は素晴らしい町だと私は思っています。
私も自称・観光大使の活動に更に力を入れたくなる博多でのステキな出会いでした。
2013年05月04日 Posted by ふーみん at 13:58 │Comments(0) │建物探訪
松本の街を散策
十人十色の部屋づくり推進会が今年4月から日本初!お部屋の模様替え資格
ルームスタイリスト認定講座をスタートさせました。
この講座全国各地で開催しているので、私も今年は北は仙台から南は沖縄まで
出張が多い一年でした。出張先で時間に余裕があるとせっかくなので観光もしてきます。
歴史と建物好きな私にとって先日出張した松本は歴史的な建物や趣のある街並みと
魅力的な要素たっぷり小雪舞い散る中でしたが、レンタルサイクルに乗ってあちこち見て歩きました。
まずは国宝松本城
手前の写っているのはこの日の相棒の自転車

重要文化財の旧開智学校
私は和と洋のミックスしたレトロの建物が大好き

明治にキリスト教の神父によって建てられた『旧司祭館』

その中の一室

高橋家住宅
松本藩が藩士の家として所有していた官舎だそうです

家の中にあった「かまど」

街の中を走っていると突然こんなオブジェがありました

蔵づくりの建物が並ぶ中町通りにはステキな店が一杯

中町通りにある「はかり資料館」の建物
昔の蔵なんですが、これも和と洋がミックスされてる

そして中は一階は座敷なのですが二階は洋室

旧松本高等学校校舎
今は市民のサークル活動に教室を貸し出しています

階段ホールもステキ

松本市美術館
草間弥生さんが松本の出身なので建物の前に水玉チューリップオブジェがあります

ちなみに美術館の自販機も水玉が乱舞しています

松本市内の循環バスの一台が水玉模様になっています
その貴重な一台の撮影に成功しました
その写真はルームスタイリスト公式ブログにて紹介しています
http://moyougae-shikaku.seesaa.net/article/309313957.html
2012年12月29日 Posted by ふーみん at 22:23 │Comments(0) │建物探訪
赤坂迎賓館を見学してきまた
八月の上旬、赤坂迎賓館の一般公開に参加してきました。
今から百年ほど前に元東宮御所として建てられ、
その後いろいろ遍歴をへながら
今は国賓を迎える場所として使われている施設です。
内閣府が管理していて、年一回公開しています。
正門
建物正面
日本人の手による初めての洋風宮殿建築ですが、
でも細かいところに日本らしさが・・・
正面玄関の屋根の左右の飾りをクローズアップしてみると兜です。
日本陸軍か海軍(どっちか忘れた)のシンボルマークだそうです。
地球儀みたいな円形のものの周りにいる鳥は
中国の伝説にある架空の鳥で、皇太子が誕生した時に
姿をあらわすおめでたい鳥だとか
外観を横から撮影
中はベルサイユ宮殿顔負けの超華麗な世界が繰り広げられていたのですが
撮影は禁止だったので写真がありません。
2010年09月11日 Posted by ふーみん at 09:06 │Comments(1) │建物探訪
沼津垣
竹垣の工法の一つで沼津地域に古くから伝わるものなんです。

アップするとこんな風に編まれています

これを撮影した場所は沼津御用邸の東付属邸
沼津御用邸はいわずもがな昔の皇室の別荘で東付属邸は
昭和天皇が勉強するために作られて施設だそうです。
御用邸は今は沼津市の所有になっており、
東付属邸は市民の活動スペースとしても貸し出されています。
先日ここで開かれたコンサートに参加してきました。

和室で畳の上に座って聞くコンサートでした。

おまけ 御用邸近くの海岸でコンサートの始まる前に撮影

2010年07月10日 Posted by ふーみん at 05:22 │Comments(4) │建物探訪
建物探訪in熱海
私インテリアコーディネーターでもありまして、静岡県IC協会の会員にもなっています。
(ICとはインテリアコーディネーターを略した表現です)
こうしたIC協会は静岡県だけなく各都道府県で組織されているのですが、
関東甲信越地域のIC協会が集まった協議会の総会が28日、29日と熱海で行われたのです。
今年の総会は静岡が当番県なので、裏方スタッフとして参加してきました。
関東甲信越の各地から50人以上の方が参加したのですが
みなさん各地のICの代表者でそうそうたる顔ぶれでした。
そうした方々とお話できてとても刺激的でしたが
総会の会場がとてもステキな場所で(だからお手伝いをかってでた)
古い建物見るのが好きな私はボルテージがあがり写真を撮りまくってきました。


http://www.izusan-horai.com/hotel/
明治34年に東京の旧紀州藩の藩邸に作られた紀州公の私設図書館「南葵文庫(なんきぶんこ)」が移築され
伊豆山のふもとの海辺に立つ隠れ家的ホテルとなっています。
平成20年に国の登録有形文化財に登録されています。
やはりICの集まりですから、やるからには場所もインテリアや建築的に見どころある場所を選びますし、今回は遠くからはるばるやってきていただく皆様に楽しんでいただくためにも静岡の役員の方たちは会場選びやその後の見学コースの設定には相当こだわって御苦労があったようです。
サロン

廊下の天井の優雅な曲線もステキ 私ここで↓受け付けをやっていました。


総会のあとは、熱海市指定有形文化財の起雲閣を見学。
大正期に富豪の別荘して建てられた贅をつくした建物と広大な庭があり
のちに旅館となってからは熱海を代表する宿として数多くの文豪たちも愛されてきました。
廃業後は熱海市の施設として観光と市民の文化活動の拠点となっています。


さすがインテリアのプロ集団。
細かいところまで写真をとったり使われている素材をチェックしています。
例えば下の写真。


一見何の変わりもない障子をどうしてみんなよってたかって写真を撮っているか
それは障子の桟に竹が使われているからですが、
普通の人ならこんな部分まで注意して見てないでしょうし、気づいても写真に撮ったりしないでしょう。
そして次の写真はこれまた皆さんが感心しきりだった箇所ですが
そのすごさわかりますか?
窓上に使われている木が継ぎ目のない一本の柱なんですよ。白く線を入れてあるところです。

ちなみに私は今回二回目で前回タップリ写真を撮っていたこともあり、ここではちゃんとご案内に徹しました。一時間の見学時間を確保していましたが施設が広いだけでなく、こんな風に細かくみているので最後の方は「集合時間まであと10分ですよ」なんて急かしながらのご案内になってしまいました。
初日はこのあと宿泊場所の旅館に移動宴会が行われたのですが
私は泊まらないのでここで失礼し、翌朝また東海道線で熱海へ。
翌日の見学場所は旧・日向別邸。
これ私が一番楽しみにしていたところです。

熱海駅近くの相模湾を眼下に望む高台に立つ昭和初期に作られた貿易商の別荘。
一階の外にあるこの庭は地下室の屋根の上に作られたいわば屋上庭園です。
そしてこの地下の離れがこの施設の一番の見所です。

ただ地下室内は撮影禁止だったので、地下室に入る階段の写真しかありません。

熱海市のHPに地下の離れの写真がありますのでそちらをご覧ください。
(上の日向別邸の名前のところからリンク)

タウトは桂離宮や伊勢神宮など自然と融和した日本建築の美しさに感銘を受け「日本の美再発見」の著作があるほか、仙台や高崎で工業デザインの指導にもあたった人です。
だからこの離れは建築的もとても貴重で熱海市所有になって一般公開が始まった途端、建築関係者を中心にあまりにも多くの人が押しかけるようになってしまい、「建物の耐久保管の面から問題あり」ということで公開が週末と祝祭日だけになり、しかも一度に見学できる人数制限も設けられ、見学するのが難しい場所です。
今回は静岡県IC協会の相談役が「関東甲信越地区のインテリアコーディネーターがやってくるのでぜひとも・・・」とお願いして見学できました。迎えてくださった旧・日向別邸保存会会長さんが特別待遇で詳しく説明してくださって貴重な体験ができました。
そして二日目のお昼は志賀直哉が愛した洋食屋「スコット」にて
名物のビープシチューを堪能しました。


熱海は今、歴史と文化の散策が楽しめる街づくりをしており
街中を歩いていても面白いものがたくさんあります。
ドラゴンのデザイン(?)の橋(左)タコがこんな風にいるのもおもしろい(右)
川沿いにいろんな彫刻がありましたよ。


趣ある建物は和菓子屋さん、ここで名物のキビ餅をお土産に購入

駅前にある足湯にも入りました
隣では時折噴出す源泉がもうもうと湯気を出してます。

遠くからやってきてくださったICの皆様も熱海を満喫してくださったようす。
もちろん私も満喫しましたよ。
2010年05月30日 Posted by ふーみん at 12:07 │Comments(0) │建物探訪
「明治村」満喫してきました
日曜日に講座があったのですが、友人のところに前泊し
土曜日は研修と称して前々から行ってみたかった明治村に行きました。
明治村のシンボル・帝国ホテル前の広場で、レンタルで借りた矢がすりの袴姿で記念撮影。
(袴やドレスなどの衣装を10分間500円で貸してくれます)


刑務所の中で独房に入る
囚人体験もできたので
やってきましたよ
(できる体験はなんでもやる派)
これらの写真を見ていただけば
どれだけ満喫してきたかはもう十分伝わりますよね。
ちなみに写真を撮影してくれた友人は
今年一月の京都桂離宮散策にも一緒に行っています。
その時も私はレンタルで着物で散策してました。
格好からなりきって楽しむのが好きな私。
友人に「あんたも好きだに~」と言われてしまいました。
※「だに」は名古屋弁
歴史好きで古い建物を見るのが好きな私にとって明治村はたまらない場所。
ディスにーランドよりもボルテージの上がるスポットです。
この一つ前の記事にも書いていますが
友人が昼でよければ名古屋駅まで車で迎えにきてくれると言ってくれたのですが
せっかくなら朝から行きたいと昼に明治村で落ち合う約束にして
私は開園と同時に入園できるように朝六時前に自宅を出発して
東海道線、新幹線、名鉄線、バスをのりついで一人現地へ。
下の写真は開園時の入り口の様子で40人ほどの人が集まっていたのですが
私はその中でも一番乗りでした。
9時半開園に間に合うように時刻を調べたら接続の関係で
開園40分前の到着となってしまったからです。
一緒にバスに乗っていた人たちは明治村のスタッフだったようで
みんな通用門から中に入って行き、最初は私ひとりしか待ってませんでした。

明治村は豊かな自然の中に建物が点在しています。
新緑がまぶしいいこの季節
天候にも恵まれ、最高の散策日和でした。

結婚式も3組も行われていました。

新緑が建物を引き立ててとても撮影しがいのあるスポットばかりでした。
建物は周辺に樹木の緑があってこそ映えるのです。
いくら建物がステキでも何も緑がないととても間抜けに見えてしまうもの。
なので家を建てられる時は、建物本体に全ての予算をかけずに
エクステリア(外構)にも予算をしっかり割り振ることお勧めします。
町中を歩いていると
もう少し緑が周囲にあったらもっとステキに見えるのに・・・と
残念な家が結構あります。
緑との建物の調和の美しいベストショットを紹介します。
聖ヨハネ教会堂

学習院長官舎

森鴎外・夏目漱石邸

三重県庁
そんなにたくさん緑がないのですが
松がシンボルツリーとしていい味だしています。
この松がなかったら寂しい味気のない感じに綯ってしまうと思います。

建物でないけど緑の中を走る蒸気機関車もステキ

ボランティアガイドさんたちが建物の説明をしてくれます。
いろんな裏話も聞けて面白かったです。


この日は明治村の建物担当職員によるセミナーがあり参加してきました。
遊ぶだけでなくてちゃんと勉強もしてきてるでしょ。
(一応研修の一環で行ったことになっています。私的には)


明治村の建物の屋根の種類が今回のテーマでしたが
この職員の方、時々セミナーを受け持っているそうで
とても話慣れていて、話が分かりやすくおもしろい。
私のような建築関係者やそうでない人と
聞いている人はさまざまなのですが
それらの幅広い対象者向けに話すのは実は難しいこと。
自分が講師業をやっているのでこういう点でも
このセミナーは勉強になりましたし
建物保存や修復の苦労話を聞けてよかったです。
建物の外観だけでなく、細かな部分でのデザインも気になるモノが多くたくさん写真を撮りました。



これはほんの一部です。
こんなことしているから途中でカメラの電池はなくなるし
それよりも一日いても全部見きれませんでした。
後ろ髪ひかれる思いで帰ってきました。
残りを早く見に行けるように名古屋でまた仕事入らないかしら?
講演で全国を巡ってそれに便乗して
いろいろ観光、もとい、研修できるのってとてもいいです。
2010年05月17日 Posted by ふーみん at 22:59 │Comments(2) │建物探訪
玉露の里
アドバイザーをしている岡部町の家具のショップに遊び行き、
近くにある玉露の里に寄りました。
数寄屋造りの建物「瓢月邸」でお茶を頂きました。


頂いたのはすすり茶のセット。

急須でお茶を入れるのでなく湯のみの中に茶葉が入っていて(写真左下
それを蓋で押さえながらすすって飲むのです。
一杯目を飲んだらお菓子を食べて二杯目を飲む。
そして最後は茶葉にポン酢をかけて食べて楽しみます(写真右下)。


このちょっとユニークなお茶も良かったのですが
仕事柄手の込んだ数奇屋建築の方に関心がいってしまいます。
玄関前の犬走りには水の流れを表現した模様が石に彫られています

玄関を入った正面の丸窓

広間の天井

本格的な茶室も


茶室の外観

縁側で涼んでいると公家や大名になった気分に

デザインは細部宿ると言われていますが
目立たない襖の引き手にも月や瓢箪をひそかに取り込んでます。


涼しい風がどこからやってくるか探していたらこんなところに
床の隅にエアコンの噴出し口がありました
エアコンが見えたら雰囲気だいなしですよね。

いい目の保養になりました。
2009年09月14日 Posted by ふーみん at 09:07 │Comments(3) │建物探訪
旧マッケンジー住宅

先日静岡市の南の方を車で走っていたら
「旧マッケンジー邸はこちら」との看板発見!!!
貿易商マッケンジー氏の住居として昭和15年に建てられた
スパニッシュスタイルの建物は、国登録有形文化財で現在は静岡市が管理してます。
マッケンジー住宅についての詳しいことは静岡市のHPをご覧ください。
前から一度訪ねてみたいと思っていたところでしたし
仕事も終わって時間に余裕があったので寄り道して見学してきました。
誰に気兼ねせすフラッと寄り道ができるのがフリーランスのいいところですね。
(実はサラリーマン時代もよくやってましたけど…)
食堂です。
ここでサークルの打ち合わせをしている人たちもいました。
市の活動場所として無料で貸し出しもしているそう。

キッチンのコンロ
レトロな感じがかわいい!!おままごとのセットの中にあったコンロみたい

玄関ホールの応接コーナー

階段

ゲストルーム

客用の洗面所

夫妻の寝室
目の前に広がる芝生の庭と海が見渡せる部屋
気持ちのよい風が窓から入ってきます。

夫婦寝室の窓からの眺め

2009年09月02日 Posted by ふーみん at 23:20 │Comments(6) │建物探訪
この夏の旅
これが旅となるとなおさら。
素敵な町並みや建物を見にいくのを旅の目的にすることも多いのですが、
そうでない旅行でもピンとくるものがあるとすぐ撮影。
この8月の旅でのショットを紹介します。
まずはこれ



「ヨーロッパに行ってきました」と言っても信じてもらえそうな写真ですが
浜松市にある「ぬくもりの森」です。
このテイストを得意とする設計事務所「ぬくもり工房」と
そこが手がけたケーキ屋、雑貨屋などが
同じエリアにまとまって建っているので圧巻。
中世ヨーロッパの町並みに迷い込んだような気分になれます。
8月はじめに大学時代の友人のところに遊びにいき、市内を案内してもらいました。
お次は日本の江戸時代にタイムスリップしたような町並みと建物。

山梨県早川町にある赤沢宿。
重要伝統的建造物郡保存地区になっています。
日蓮宗の総本山身延山とその近くの霊場七面山を結ぶ宿場で
江戸時代には各地から「講」とよばれるグループで参拝にやってくる
白装束の参拝者で道が埋め尽くされていたとか。
今でも営業している旅館は一軒しかないのですが、
廃業した旅館の軒先にかかる看板には当時の賑わいを感じさせる
参拝した講が奉納した看板(?)がかかっています。

山梨にはつい先日の月曜に24日に講演会の仕事があり、
その前日の日曜の予定がなにもなかったので
土曜の夜から早川町の西山温泉の湯治宿蓬莱館に二泊して温泉と観光を楽しみました。
写真は蓬莱館の鄙びた趣たっぷりで味のある旧館の建物。


余談ですが蓬莱館はリピーターの湯治客が多いそうです。
源泉掛け流しのお湯もいいのですが何よりも家庭的な
温かくきめ細かいおもてなしが魅力なのだと思います。
土曜の仕事の予定が長引いて到着が夜九時前になってしまったのですが、
快く応対していただき、その後の夕食に揚げたての山菜のてんぷらが出てきて感激。
そんな時間のチェックインだから取り置きの料理を覚悟していたので…。
またそのてんぷらをはじめとする山菜料理がとてもおいしい。
いつか本格的に湯治にきたいです。
蓬莱館の少し上にある町営の「奈良田の里温泉」は
今回の旅の最大の目的地でした。

お湯の質がとてもいいとの評判はいろんな人から聞いていました。
入って納得、すごくとろみのある柔らかいお湯です。
建物もとても風情があって休憩室の縁側で本を読んでごろごろしては
また風呂にはいってまったりすごしました。
奈良田里温泉の周辺にも昔の伝統的な建物が保存展示されています。
屋根板を石で押さえた昔の民家です。

最後はこちら

またまたヨーロッパのようなレンガ造りの建物です。
山梨県甲斐市にあるサントリーの登美の丘ワイナリーの貯蔵庫です。
車でいったので試飲が楽しめなかったのが残念でした。


2009年08月26日 Posted by ふーみん at 14:11 │Comments(2) │建物探訪
花見とレトロな建物スポット3(松崎町)

土曜日に黄金崎のしらべに行く前にちょっと足を延ばして松崎町を訪ねました。
松崎町は桜餅に使われる桜葉の生産が日本一、当然街中に桜が多くあります。
そしてもうひとつ有名なのがナマコ壁の街並み。
私はここの街並みが大好きで時々遊びにゆくのですが、桜の時期に訪ねたのは初めて。
明治時代の商家中瀬邸
建物内も公開されています。

伊豆邸の横にある足湯
地元のおばちゃんとおしゃべりを楽しみました

漆喰を使った芸術ともいえる立体壁画の生みの親 伊豆の長八。
その美術館はとてもモダンな外観

美術館に併設する喫茶とショップの入った建物

上に紹介した場所はみんな近いので歩いて散策するのにぴったり。
そして長八美術館から車で南に3分程度進むと
明治時代の小学校で国の重要文化財に指定されている岩科学校もあります。

障子のはまった窓の横にアーチ形の窓があったりと
和洋ミックスした味わいある建物です。

地図は追記にあります
続きを読む
2009年04月06日 Posted by ふーみん at 14:45 │Comments(3) │建物探訪
花見とレトロな建物スポット(広見公園)
レトロな建物スポットでもあります。
公園内に市立博物館があるのですが、その屋外展示として
市内に残る歴史的な建造物を移築保存しています。
縄文時代の竪穴式住居から昭和はじめの洋館まで幅広くそろってます。
市町村の博物館でここまで建物保存しているところは他に例がないそうです。
今日歯医者の帰り道に近くを通ったのでよっと寄ってきました。
桜はまだ全て咲ききってないのでしばらく楽しめそうです。

こちらが最近新たに移築公開された稲葉家住宅。
今日初めてみたのですが、一瞬ダッシュ村かと思ってしまいました。

2009年03月30日 Posted by ふーみん at 15:07 │Comments(0) │建物探訪
花見とレトロな建物スポット(蒲原宿)

桜も開花して、これから本格的なお花見シーズンですね。
私は花見大好き。桜を見ながらみんなで宴会ももちろん好きですが、
自由業の良さを生かして本一冊持って出かけていき
桜を眺めながら外で仕事したりすることもあります。

私のお勧めなのが新蒲原駅近くの御殿山。
シーズン中は山全体がピンクにそまります。
ハイキングコースにもなっていて10から15分ほどで
山の頂にあるつり橋にたどりつけ、
そこからの駿河湾の眺めは最高です。
桜もいいのですが、私がここを一押しする理由はもう一つ。
その麓にある旧東海道の蒲原宿の街並みがいいのです。
東海道の旧宿場町の中でもここまで残っているのは珍しいそう。
その中には地元のNPOの保存管理のもと一般公開されている貴重な文化財も。
その一つ五十嵐医院が私が大好きな場所。
花見シーズン以外でもよく出かけていきます。

江戸末期に建てられた町屋を大正時代に洋風の歯医者さん改造したもので、
和と洋のミックスしたレトロな建物。
とくに歯医者の診察室のレトロ具合がかわいいのです。


ここは管理しているNPOの人たちがいろんなイベントをやっていて
花見シーズン中は昔の雛人形を展示しています。
シーズン中は他の建物でも雛人形や吊るし雛の展示をやっていると思います。
ちなみに旧暦で祝うと一ヶ月遅れの4月3日が雛祭り。
私の家も旧暦でやるのでこれから雛人形を出します。

コーヒーやぜんざいが中庭を見ながら味わえるのですが、
それが昔の箱膳で出てくるのですよ。
心憎い演出ですね。
ちなみにこのページに掲載している写真は全て昨年4月に撮影したものです。
【旧五十嵐邸】
〒421-3203
静岡県静岡市清水区蒲原3-23-3
●TEL&FAX 054-385-2023
●休館日 月 火 正月 お盆
●開館時間 9:30~16:30(12月~2月は15:30まで)
NPO法人五十嵐邸を考える会
http://www16.ocn.ne.jp/~iga-sika/index.htm
2009年03月24日 Posted by ふーみん at 22:05 │Comments(4) │建物探訪
近代和風建築の貴重な文化財(古渓荘)

国の重要文化財になっている古けい荘。
(※けいは難しい漢字なので出せません。看板を参照)
その庭園が昨日・今日と開放され、
今日夕方滑り込みセーフで見学してきました。
明治時代の宮内大臣の別荘で今は講談社(野間財団)が所有。
だから特別なことがないと一般人は見ることができません。
古けい荘がどれだけ価値がある建物かというと、
一昨年前の四月に建築関係者を対象にセミナーを開いている
リビングデザインセンターOZONEが見学会を開催したところ、
50人以上が全国各地から集まったほど。
見学会の参加費が5000円で、それにみんな新幹線代や
人によっては宿泊費まで払ってきているですよ。
それだけ建築関係者にとっては見たくてたまらないものです。
実はこの時私も参加しました。
その時は激しい雨の天候だったことと、建物の内部を見るのに
時間が目いっぱいかかってしまいお庭までは見られませんでした。
建物の中は迷子になりそうなくらい広くて、
ため息ができるほど素晴らしいものばかり。
トイレだけでも10箇所以上、中には漆塗りの便器もありました。
デザインの参考にといっぱい写真を撮ってきたのですが、
後日誤ってデーターを消してしまった悲しい思い出があります。



八角堂です。
外は和洋中ミックスしたような印象的なつくり。
丸窓が特徴的ですね。
中は洋風で、とてもゴージャスな空間です。
壁紙やガラスなどは輸入品が使われています。
中央に応接室があり、それを取り巻くように四つの部屋があります。
右の写真はそのうちの一室の書斎を窓からのぞいて撮影。
広大な敷地の中にはミカン畑などの農園があります。
ここで採れた農産物は旧国道一号線沿いの野間農園の販売所で売ってます。
これも講談社の収益に加えられているのでしょうか?

日本庭園です。滝もありました。

建物自体が和と洋のミックスした作りですが、和風部分でも使っている材料や技術は
従来の伝統的な建築にとらわれず、当時の最高の素材、技術を結集しています。
例えば写真は畳百帖の大広間ですが、この部屋の障子一枚は
巾が一間(約180センチ)の超ビックサイズ。
そんな大きな障子がうまく動くように上吊のレール方式が採用されています。
ちなみに、この広場の前方左右にある一段高い上段の間
(写真では弥勒菩薩の置いてあるところ)は
畳六畳分の広さですが、なんとそれが一枚の畳で作られています。

余談ですが、この古渓荘の畳の修理をしている畳屋さんが
このすぐ近く旧国道一号線の富士川橋のたもとにある斉藤畳店。
斉藤さんとは仕事でお付き合いがあり、先日も我が家の居間の畳を
表替えしてもらいました。
ちょっと代わった畳表にしたのでまた後日ご紹介しますね。
2008年11月24日 Posted by ふーみん at 23:36 │Comments(0) │建物探訪
長屋門レストラン

そしておいしいもの食べるのはもっと好き。
だから、味がよくてメニューにオリジナリティーがあって、
居心地のよいカフェやレストランを発掘(?)するのが趣味です。
富士宮市にオープンした「長屋門レストラン」にこの前の日曜にようやく行ってきました。
オープンしたての頃行ったら入れなかったので、今回はちゃんと予約でいきました。
ちなみに上の写真はその時に撮影したもの、だから開店祝いの花があります。
このレストランは富士宮市の「古民家・路地裏再生事業」として取り組まれています。
市が所有する長屋門と周辺の土地を民間に貸し出して、
地元産のブランド豚肉やラッカセイ、野菜を使ったイタリアンレストランを経営してもらう。
また大学との連携の地域づくり事業でもあるため、レストラン棟は東大大学院が手掛けています。
そんな深い背景があり、オープン前から話題のスポットだったのです。


二つの建物はまったく正反対なものだけど、間に庭があることでうまくつながっていました。
そしてレストラン棟も窓が大きくとられたり、中庭を設けたりと、
外と中をうまく混合させた開放感あるつくり。
長屋門と庭、レストラン棟が違和感なく一体化していました
夜は長屋門がライトアップされたらまた素敵と思います。
料理もどれもおいしかったです。
こちらについてはもう一つのブログアレンジごはんで
詳しく書いてますので、ご覧ください。
ちなみに東大大学院の設計ですが、中心になっている千葉学さんは富士宮の盲導犬養成所
「富士ハーネス」の設計も手掛けています。千葉さんは最近富士宮にゆかりがありますね。
レストランと同様の開放的なつくりで、富士山や周辺の自然をうまく建物と一体化させています。
盲導犬育成の募金(500円程度)を払うと中が見学できます。
時間によっては盲導犬のでもストレーションを見られるほか、
無料でお茶を飲めるコーナーもあり、そこはボーとするのに最適なおしゃれ空間です。
以前富士ハーネスを見学に行った時の記事はこちら
2008年10月16日 Posted by ふーみん at 18:17 │Comments(3) │建物探訪
富士ハーネス見学会
先月、富士宮にある盲導犬育成施設「富士ハーネス」を見てきました。会員になっているNPOユニバーサルデザインシステム主催の見学会でした。このNPOでは障害者や高齢者が自宅で暮らしやすくするために改修するのをアドバイスしたり、誰もが快適に過ごせる家づくり、街づくりを研究しています。会員には私のように建築関係の人もいれば、理学療法士さん、介護士さんなど医療・福祉関係の人もいます。
今回の見学会の目的は盲導犬について知ることもありましたが、私のように建築関係に携わっている人は「富士ハーネス」の建物を見るのも楽しみのひとつでした。建築家の千葉学さん設計の施設は周囲の自然と一体になるような開放感あふれる建物でした。
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