つかず離れず団塊夫婦の住まい②
①からの続きです。
今まで離れた部屋に寝ていたご夫婦が夜間の急病などの対応を考え、隣同士に寝室を設けられることを希望されたリフォーム事例をご紹介します。
ご主人の寝室があった離れに奥様の寝室を設けるため増築し、既存の部分も老朽化が進んでいたので骨組み以外は全面にリフォームすることになりました。
この時私が一番最初のプレゼンテーションで提出したプランは2つ。
Aプラン(上)はお客様のご要望にそって作ったプランで寝室を隣り合わせて配置。間は引戸で仕切り、部屋がつながるようにしました。
Bプラン(下)は夫婦の寝室の間に衣装部屋とサンルームを設けました。引戸で仕切っただけでは音が漏れすぎて、落ち着けないかもと考えたからです。しかし両方の部屋が断絶していては奥様が離れに移動してきたた意味がなくなってしまうので、互いの部屋の気配を感じられるようにサンルームの出入り口はガラス戸にしています。
両のプランも収納量やその他機能はなるべく変わらないようにしてあります。結局はどの程度のつかず離れずの関係を求めるかによって選ぶものが違うだろうと考え、この2プランを提案しました。お客様は迷われたようですが、最終的にはBを選ばれました。やはり音の問題を気にされてのことでした。
ここで選ばれたBプランは、その後の打ち合わせで若干変化もありましたが、この計画で来月工事が始まります。プランづくりと平行して、お客様は新しくなった離れで使うテレビや冷蔵庫、洗濯機、ベッドなどを買い揃えているそうで、「なんだか新婚さんになった気分だよ」と話していらっしゃいました。どこに何を置こうかなどご夫婦で相談されている姿も本当に楽しそうでした。